「あんたは、本当にすごいよ」
「え〜、そうかなぁ。
そんな風には全然思わんけど。」
「でも、お母さんがそう言ってくれるなら
私を産んでくれたお母さんは、もっとすごい」
今は、こんな風に会話しているが
私は母が大嫌いだった
自分の意志が出てきた
10歳くらいから
私がやりたいと言うと
なんでも反対した母
ピアノやりたいと言った時も
大阪の大学に行きたいと言った時も
海外で働きたいと言った時も
ものすごく反対された
「あんたは親不孝だ!
なんで普通じゃないの!?」
と言われた
その時は、娘の夢を反対するなんて
信じられん母だと思った
反対されても
強行突破したかったけど、
母の涙を見ると出来なかった私は
母を嫌うようになった
しかし、2年前から
認知症をわずらい
すっかり弱くなった母への
味方が変わってきた
ただ、お母さんは
不安だったんじゃないか・・・
好奇心大勢な私は
時に大きな夢を語り
突拍子もないことを言うから
不安にさせていたのかもしれない
私のことが嫌いだから
夢を止めたのではないと
思うだけで、なんだか楽になった
寝込んでいても
私が電話すると
必ず起きて話してくれる母
家族って
分かり合えているようで
すれ違いもあるから
照れずに気持ちを伝える事って
大切かもしれない
今日も言おう
「お母さん、ありがとうね」